orenancaのこつこつブログ

就活(特に化学、非鉄金属メーカー)、スーツなどの情報を配信。ショボイ記事ばっかですが、こつこつやっていきます。

【就活】オススメ!非鉄金属メーカー図鑑!!

前回は、オススメ!化学メーカー8選!!というブログで、優良化学メーカーを紹介してきた。しかし、実際には私は非鉄金属業界も見てきたため、当業界についても多少の知識はある。

そこで、今回はオススメの優良非鉄金属メーカーを紹介していこうと思う。非鉄に興味を持っている人はもちろんだが、案外非鉄という業界は化学と似た毛色を持っていると感じているので、化学業界を志望する就活生は少し見ておくのをお勧めする。ちなみに「非鉄金属」とは、鉄以外の金属のことだ。銅・銀・金など、鉄以外の金属ならなんでも非鉄だ。なので、業界としては結構幅広い。もとは鉄も非鉄も同じ金属なのだが、「鉄は国家なり」なんて言葉もあったくらい、鉄は産業の象徴ともいえる代表的な素材だったのだ。「じゃないほう」としてくくられてしまった非鉄にはちょっとかわいそうな話だ。

化学との比較で言えば、

Ⅰ若干残業が多め

Ⅱ若干体育会系のノリや、飲みが多め

Ⅲ若干採用人数が多く、入社難易度は低め

というイメージを受けた。もちろんこれは化学業界との比較であり、全国的に見れば残業は少なく、飲みも少ないし、入社難易度も非常に高い。

これらを踏まえてみてもらえるとよい。

 

加えて、今回は新たな試みとして、入社難易度という項目を付け加えてみようと思う。このアイデアに至った背景としては、私が就活中に入社難易度を見極めることが非常に難しかったからだ。社員に「学歴フィルターはありますか」と聞いたところで、「誰にでも可能性はあります!」というにきまっている。誰も、「貴様のようなFランはいないなあ」なんて言わない。ありがたいといえばそうだが、結局その企業が「妥当レベル」なのか、「チャレンジレベル」なのかが分からない。

これを聞いた就活生の中には、「レベルとか言ってないで、可能性があるなら挑戦すべきだ!」という意見の人もいるだろう。確かに、そういうチャレンジ精神も大切だ。だが、あまりきれいごとばかり言っても皆さんのためにならない。私は、あえて現実的な話をしたい。

私は難易度別にレベル分けし、リスクを管理しながら高みを目指した。具体的ンランク付けは、

 

A難度:【記念受験レベル】自分の大学のOBは数年に一回しかとられない。社員や就活生の学歴のほとんどが自分より上。学内説明会は自分の大学に来ないか、来たとしても他の大学と比べると下の方の学歴。

B難度:【チャレンジレベル】自分レベルの学歴の採用数は毎年10~20%くらい。毎年採用はあるが、ボリューム層は自分より上の学歴。インターン選考に落ちた。

C難度:【妥当レベル】自分の学歴がボリューム層にあたる。

D難度:【滑り止めレベル】自分の学歴より上の人はあまりいない。聞いたことのない大学名のひとをちらほら見かける。周りのレベルがあまり高くない。

 

こんな感じでランク付けしていた。企業に対してはとても失礼だが、重要な戦略だ。

さて、入社難易度の話はいったんおいておいて、本題の方に入っていこう。

私が知っている優良非鉄金属メーカーはこちらだ。

なお、以下より入社難易度は私の学歴である「MARCH層」を主観として話を進める。

 

 

 

 

 

No.1 JX金属

売上高:1兆418億円

従業員数:2749人

海外売上比率:70%

入社難易度:B

「JXTGグループ」の中核を担う、世界有数の巨大非鉄メーカー。このグループにはほかに「JXTGエネルギー」という原油を取り扱う企業もいるが、グループ内でのシナジー、人事交流などは全くと言っていいほどない。決算を一緒にしてるだけ、みたいなゆる~い繋がりなので、そこまで意識する必要はない。なぜJX金属だけ「TG」が抜けているのか、なぞは深まるばかりだが、そんなことはどうでもいい。当社は鉱山の権益への投資を今も拡大するなど、積極的に鉱山開発事業に投資する姿勢を見せている。三井金属鉱山も同じく精錬をやっていて、両社は合同で「パシフィックカッパー」という精錬の企業を立ち上げるなど、仲良しだ。

人材育成やキャリアステップも特徴的。まず、部門間のローテーション(例えば営業→人事→経理)はほとんどない。もちろん、部門内のローテーション(例えば工場経理→本社経理→本社財務)はある。その意図としては、スペシャリストを育てたいという思惑がある。営業なら、営業一本でそれだけを極めることができる。

更に、入社3年目で全員が必ず2か月海外に語学留学する。強制だ。「優秀な限られた人がいける」というところが多いが、この2か月間は業務にも一切かかわらなくていいそうで、ひたすらに語学を習得。強い海外展開に対するこだわりと、人材育成のためにすべてを惜しまない覚悟が伝わってくる素晴らしい制度だ。

面接は4回とやや多め。一次面接はグループ面接。WEBテストは自宅玉手箱。MARCH、KKDR層は一年に1、2人程度。かなり厳しい戦いになる。

本社は東京駅に「JXビル」というめちゃくちゃ綺麗で立派な新しいビルを構えて、JXTGエネルギーと一緒にビルに入っていた。しかし、先日本社の移転を発表。今まで見た中で一番きれいなビルだったが、いったい何をしたいのだろう・・・

 

No.2 古河電気工業

売上高(連結):9673億円

従業員数(連結):51925人

海外売上比率:60%

入社難易度:B

 

電線御三家(古河電工住友電工フジクラ)の一角を担う。古河グループの中核で、古河機械金属富士電機富士通の生みの親。歴史ある企業だ。情報通信には特にたけており、最近では「5G回線」関連の事業で受注を勝ち取った。

自他ともに認めるホワイト企業で、社員の方々も認めていた。フレックスも普及していて、くるみん、ホワイト500などのタイトルは総なめ。

本社は東京駅の駅チカ。古河機械金属と同じビルに入っている。仲良し。周りには高級ブランドの店が立ち並ぶ、オトナの街。

実力・ブランドともに申し分ない、言わずと知れた優良企業だ。

 

No.3 DOWAホールディングス

売上高(連結):4547億円

従業員数(連結):6400人

海外売上比率:50%

入社難易度:C

 

銅を主力製品として扱う。資源開発や精錬にも手を出している。近年は特にリサイクル系の事業に注力しているようで、自社内でのリソースの完結を目指す。

最大の特徴は、本社が秋葉原にあること。私はあまり興味がないので分からないが、一部の熱狂的なファンを抱える土地が秋葉原なので、特定の趣味を持つ人々にとっては華々しい「アフ5」になるに違いない。

一方で、最大の欠点は寮がボロイことと、寮を出たら家賃補助が一切出ないということだ。これはかなり致命的で、社員の不満も噴出している様子。もしかしたら改修の計画が出るかもしれないので、説明会などで聞いてみよう。

 

No.4 三菱マテリアル

売上高(連結):1兆5995億円

従業員数(連結):26959人

海外売上比率:50%

入社難易度:B

 1990年、三菱金属と三菱鉱業セメントが合併して爆誕した巨大企業。「素材のデパート」の異名を持つ。川上・川中・川下にバランスよく製品を持ち、規模は世界レベル。三菱グループでも最重要企業として位置付けられている。

経営は、特徴的な「カンパニー制」を敷く。三菱マテリアル内に、会社が何個かあるような感じだ。しかし、ホールディングスほどつながりは弱くない、といったところ。「セメント」「金属」「加工」「電子材料」の4つのセグメントを持ち、さらにリサイクル事業も手掛ける。

この多岐にわたる事業を活かして、「二次廃棄物ゼロ」での生産を行っている。ある事業で出た副産物を、他の事業部で使うのだ。これにより、二次廃棄物をかなり削減できている。カンパニー制を敷く巨大企業ならではのメリットだ。

しかし、そんなエリート企業に暗雲がたちこめる。2018年に、製品の品質に関する検査の結果を偽って報告して販売していたという事実が発覚したのだ。ちなみに、これと似たような事案は同じく2018年に神戸製鋼所でも報告されていた。しかし、三菱マテリアルの方がより強いバッシングを受けている。それは、不正の件数が多かったからだけではない。実は、2016年に子会社である三菱アルミニウムにおいて前述のような不正があったことが発覚したにも関わらず、それを公表せず、製品の販売を継続していたのだ。そして、神戸製鋼所の発表を受けて、慌てて後追いで発表した格好。このようなあきれた態度には、厳しい批判が寄せられた。失った信用を取り戻すべく、社員は頑張っていかなければならない。

事業の話に戻ると、海外展開にも積極的だ。「10年後には半分の社員を海外駐在させる」という数値目標が出ているという情報もあり、海外勤務を経験したいと考えている就活生には朗報だ。

採用も特徴的。制度を知っていたほうが絶対に有利なので、必ず押さえておこう。まずは、年明けに行われるワンデイインターンや、座談会。これにはぜっっっっったいに参加しよう。イベント参加者には後日電話連絡が入り、「パフォーマンスが高かったため、個別の社員面談に招待します」と言われる。これ、優秀な人限定と思ったが、私の友人は全員この連絡を受けていた。たまたまかもしれないが、確率はそれなりに高いだろう。そして、この面談は選考ではなく参加は任意だと言われるが、もちろん選考。この面談を2回突破すると、晴れて一次面接免除となる。次の二次面接は、各部門から社員が集まり、社員8人くらいに対して学生は3人だった。採用は部門別になっており、営業はカンパニーを選択、コーポレート系は経理財務、総務人事法務、物流購買、などといった形で分かれていて、就活生はどれかを選択。オファー形式で「経理部からオファーが来ました」と連絡が入れば、経理部の最終面接に進む。部門別採用はあんまり見ないので、要チェックだ。

 

No.5 日本軽金属

売上高(連結):4818億円

従業員数(連結):1897人

海外売上比率:25%

入社難易度:C

 

アルミニウムと、その周りの化成品を扱う。アルミニウムはボーキサイトを原料に作られており、皆さんもよくご存じの素材だと思うが、発見されてから約200年と意外に人類に発見されてからの歴史は浅い。鉄が紀元前3000年から利用されていたことを考えれば、なんとなくイメージが湧くだろう。

歴史が浅いことのメリットとしては、①開発されつくしていないため、まだまだ研究開発の余地がある。技術的進歩に限界を迎えている素材も多くあるなかで、大きく伸びしろを残している。②原料が依然として地球に多く埋蔵されている。鉄などは長年人類による掘削が行われてきたため、埋蔵量は減っている。開発しやすい鉱山は食い尽くしてしまっているため、人類はもっと環境が厳しい奥地などにリスクとお金をかけて鉄鋼石を取りにいかなければならないのだ。まして、埋蔵されているかはあくまで推測なので、掘ってみたら量や質が悪かった、なんてことも。そうなったときには企業としては大きな損失なので、鉱山開発のリスクはとても大きい。一方で、ボーキサイトはまだ埋蔵量に余裕がある。安価に掘削できるため、アルミが安価で市場に流通することが可能なのだ。さらに、理論上は永遠にリサイクル可能なので、社会貢献性も高い。ボーキサイトからの精錬に比べて、リサイクルは電力消費が3%で済む、みたいな話もあった気がする。とにかく地球にやさしいのだ。

さらに、市場も伸びている。アルミの市場規模は、世界のGDPよりハイペースで拡大している。「軽量」「丈夫」「抗菌」など非常に有用性の高い特性を持っていて、最近では自動車のボディが鉄からとって代わるのではとの見方もある。競合で言うと、エンジニアリングプラスチック(付加価値がついたプラ)、カーボン(炭素)などが軽いという面であげられるが、丈夫さではアルミが勝っているといった感じ。ただ、エンジプラも最近はエンジン回りの素材に使われるなど耐熱性も向上しており、技術力の進化はすさまじい。

さて、アルミ全体のことから、話を国内に移していこう。国内における大きなプレーヤーは「UACJ」「日本軽金属」「三菱マテリアル」「神戸製鋼所」といったところだろうか。この中で、アルミを専門に取り扱うのはUACJと日軽金だけだ。案外、国内のアルミメーカーは少ないのである。UACJは、近年アルミ業界の売上ランキング上位2企業を合併して生まれた巨大アルミメーカー。日軽金は規模では劣るが、品質は負けていない。2016年まで国内で唯一ボーキサイトの精錬事業を手掛けており、今は撤退してしまったが、アルミ専門メーカーとしてのこだわりがうかがえる。UACJが規模で汎用品を作って薄利多売の価格競争を繰り広げるのに対し、日軽金はニッチな分野に高品質・多品種で攻めて、小ロット・高価格で利益を上げていく。その確かな技術力は、市場の変化にも対応していくに足りるものだろう。

採用は時期が早め。4月中旬には内定も出始めるとか。ESもなく、全員が一次面接に臨むことができる。面接は3回。早めに内定を持っておくとかなり楽になるので、チャレンジしてみよう。

 

 

【入社難易度に関する補足】

以上が、私が知るオススメ非鉄メーカーだ。さて、ここで冒頭にも触れた入社難易度の話にも触れていきたい。

 

例えば、本選考においてエントリー企業を40社としよう。その場合、私ならだいたいこのくらいで枠を割り振る。

 

A:3社 B:10社 C:17社 D:10社

 

こんな感じが、一番バランスがいいと思う。

就活生がやりがちなのが、チャレンジ精神を発揮してしまってA,B難度にばかりエントリーしてしまい、ESや一次でがっつり削られた挙句、中盤戦には持ち駒がない、というパターンである。

一方、先ほどにあげたくらいの例で組んでおくと、C,Dは5割くらい通る→C難度の内定を中盤戦でゲット→C,D難度の選考はすべて辞退してA,B難度に集中、という立ち回りが可能になる。大企業ほど選考が遅いことを考えても、こちらのほうがうまく立ち回れるはずだ。

そして、残酷な話だが、本当に格上との闘いは厳しい。特に素材の事務系は、かなり高倍率の中で戦わなければならない。なので、他業界と併せてエントリーするなり、C,D難度もしっかりとエントリーしておくなりしないと、本当に持ち駒がなくなる。入念に戦略を立てて三月一臂を迎えよう。

 

こんな感じで、就活に関するブログやツイートを配信しています。フォローよろしくおねがいします!

では、また会いましょう!